普通の人々 [DVD] Ordinary Peaple

パッヘルベルのカノンが流れてちょうど今頃のような風景が映し出されていく。あらいい感じねーと思ったのもつかの間,冒頭部分で息子が食欲がないと言って手を付けなかったフレンチトーストを母親はいきなりディスポーザーに捨てる。苦悩する息子を気遣いはするけれど,奥さんにものを言えない父親,ホントは彼女も哀しみをだかえているんだろうけれど,家族を愛さないで頑なでいる母親の様に,痛い感じがずっと続く。なんで,カウンセラー(とても良い先生)じゃなく,家族が聞いてあげて抱きしめないのとか,もやもやもやもや。気持ちのいいお話ではないけれど,良い映画です。家族の成長は難しいモンね(成し遂げられなかったひとσ(-_-)
高校生がスウェットではなく,セーターを着ているのがいい感じ。

出演者:ドナルド・サザーランド、 メリー・タイラー・ムーア、 ジャド・ハーシュ、 ティモシー・ハットン
収録時間:124分
(1980年 / アメリカ )

Story
ジュディス・ゲストの原作を映画化した、ロバート・レッドフォードの監督デビュー作。長男をボート事故で亡くした一家。父親(ドナルド・サザーランド)と母親(メリー・タイラー・ムーア)は、精神を病み、自殺未遂を起こした次男(ティモシー・ハットン)に気を使いながら日々を送る。その風景は平凡な家庭ではあるが、それぞれの関係にはすきま風が吹いていた。
レッドフォードの真面目な資質が色濃く出た作品。まるで演劇を思わせるタッチで、タイトル通り“普通の”家庭に起こった出来事を、緻密に映像に刻んでいく。バッヘルベムの「カノン」をバックに、ジョン・ベイリーの捉えた冬の風景の点描が効果を上げている。第53回アカデミー賞で最優秀作品賞、監督賞、脚本賞などを受賞。地味ではあるが、見る者の心に確実に何かを残す秀作。 (詳細はこちら